宇和島市津島町へ…
どうも、はやぼんです。
無性にノスタルジックな場所に行きたい。浸りたい。
そんな気分に身を任せ、たどり着いたは宇和島市津島町。
約3万本の花菖蒲で有名な『南楽園』や岩松川の『しらうお漁』で有名な町。
昭和の文豪、獅子文六(ししぶんろく)の小説『てんやわんや』の舞台にもなっています。
青い橋は津島の象徴、『岩松新橋』。
その下には岩松川が流れています。
これからどこに行こう…
河川敷で物思いにふけっていると、どこからか良い香りが…。
…ここだ!!
味付けは濃すぎず薄すぎずの丁度よい塩梅で、とてもおいしかったです!『おうちごはん』の名の通り、お母さんの手料理を思わせるような優しい味がしました。
しかも肉と魚を選べて、このボリュームで750円だなんて! アメイジング!さらに食後のコーヒー付き!
『おうちごはんあすも』を運営する『企業組合津島あぐり工房』は、「次世代に伝統の味を残したい」、「農家女性として“経済的自立”をしたい」との想いから、4人の農家の女性たちにより副業としてスタート。
この町で生まれ育った代表の山下由美さんは「津島に返ってきた人が懐かしい、あの味が食べたいと思えるものを残したい」と言います。
加工品の販売なども行っており、中でも人気の『元気もん』は宇和島市津島町産の大豆といりこをカラッと揚げ、醤油と砂糖でからめた商品。生産者が高齢になったことから途絶えようとしていたところを山下さんたちが引き継ぎ、伝統の味を守り続けています。
『あすも』代表の山下さんと。
とても気さくでやさしい方です。
お話を聞かせていただき、ありがとうございました。
続いては、どぶろく『NASSO』を求めて移動します。なぜなら、山下さんからこんなお話を聞いたから…
「津島といえば企業組合いわまつのどぶろくNASSOも有名よね。毎年やりよるNASSOまつりも今年は初めてきさいや広場でやるんやって」
津島町産の米を原材料とした発酵途中のもろみがそのまま生きたお酒で、熱処理をしないため瓶の中でも発酵が進んでいきます。実際に飲んでみると発酵による炭酸感が口に広がり、後口もさっぱり。
同じ原材料で作られた『特製生甘酒』も製造されており、アルコールが苦手な方でも味わうことができます。
甘酒を購入すると甘酒レシピがついてくるのでアレンジを試すのも楽しみ方のひとつ。
今回は繁忙期にもかかわらず、ご厚意により作業場を見学させていただきました。「企業組合いわまつ」の皆様ありがとうございました。
見学おわりに写真撮影を担当しているおかべぇの声かけで記念撮影をすることに。
企業組合いわまつ 代表兵頭さん、偶然同じ日に取材に来られていた宇和島市シティセールス推進係の赤松さんと都さん、地域おこし協力隊のニルソン・シーモンさんと。一期一会旅ともなりました。
兵頭さんは『農家レストラン 家電カフェ兵頭(土・日営業)』も経営されています。
ここでは懐かしの家電コレクションを眺めながら、NASSO米仕込み甘酒を味わうことができます。
NASSOの作業場を後にし、町を散策。
昭和時代の小説家・獅子文六の『てんやわんや』は妻の郷里・津島町岩松で2年間暮らした経験が基になっており、作中に登場する相生町は岩松をモデルにしています。
『大畑旅館(旧小西邸)』には文六が滞在した部屋が今も保存されています。
そして、小説『てんやわんや』に登場する越智善助が一度に31個たいらげたという『善助餅』。
恥ずかしながら私は知りませんでしたが、愛媛県内では超がつくほどのメジャーなお菓子で、昔はテレビCMも放映されていたようです。
『善助餅』はこちらの浜田三島堂で購入できます。
甘すぎず、しつこくない上品なお味でした(さすがに31個は無理ですが)
トンビの声が響きわたり、ゆるやかで優しい「岩松時間」が流れていました。獅子文六がここで癒されたのも納得です。
しかしながら、強い信念をもった方たちもたくさん暮らしています。「昔からあるものを今の人たちに合うように変えて、繋げていく。その想いはみんな一緒」あすも代表山下さんの言葉。個人的に津島町のスローガンのような気がします。
■取材協力
【企業組合津島あぐり工房 あすも】
https://www.asumo-uwajima.com/(外部リンク)
【NASSO製造所 企業組合いわまつ】
https://nasso.base.shop/(外部リンク)