Webディレクター(※)でもあるリーダー「もりにい」のもと、最近はAIに注力しています。研究の一端を垣間見ることができるよう、本人の話を交えながらAIへの取り組みを数回に渡ってお届けします。
AI(Artificial Intelligence=人工知能)は近年ニュースでその言葉を耳にしないことがないくらい、私たちの生活の一部になっています。一番身近なのはiPhoneやiPadに搭載されている顔認証システム『Face ID』でしょうか。
自動運転、画像生成、文章生成、機械翻訳など、様々な分野での応用が進んでいます。愛媛県をはじめとする柑橘の産地では画像認識を利用した選別が運用されていることもあります。
また、人間のタスクを効率化するだけでなく、クリエイティブの領域でも目覚ましい進歩を遂げています。
では、AIってそもそも何なの? という問いに対して、もりにいは「特定の処理に特化した、人間のようにふるまう技術」という一言で表してくれました。
そして、Web制作・システム開発会社であるプライサーがAIに取り組む理由は、市場価値の拡大を見越していたからです。
▲研究開発チームのもりにい「これから新しい技術にトライする時に何が一番可能性が高いのか? みんなが使うものになりそうか? を考えるとAIしかないですよね。今の時点でもインパクトがすごく大きいので。
もちろんAIに長年取り組んでいる会社はたくさん存在していて、多額の資金が投入されています。しかも特殊な技術を持った人じゃないとできない、ハードルが高い業界だった。
今はクラウドで使いたい分だけリソースが使えるというのがすごく大きいし、AIのモデルがたくさん公開されるようになったことで参入障壁が下がっている。
そうするとどんどん開発が進んでみんなが使うものになる可能性が高い。たぶん数年以内にAIを使わないで仕事をするというのは、IT業界ではなくなると思います。
私は実務上でも効率化のためにAIを使っています」
AIエンジニアが切り開くITの未来
数年前までは学生だったトァンさん、ニャットさんを研究開発チームにAIエンジニアとして迎えたのは、AIの研究開発に必要な能力である数学を大学時代から非常に高いレベルで理解していたからです。
ベトナムで彼らの面接に立ち会った代表・石津も「とにかくずば抜けた成績だったんですよ」と言っており、「もりにい」も絶大な信頼を寄せています。
▲ニャットさん(写真手前)とトァンさん「彼らはスゴいですよ。実務上でかなり細かい注文や依頼をするんですけど、成果物を提出する際に、ものすごく精度の高いものや、やり方を提示してくるんですよ。
たとえば、数学的な推論からこのモデルが使えるから、これでやったらできましたとか。逆に僕がこれは何をやってるんですか?と聞かないと分からないほどです。
そこで使われているロジックって、ほとんど数学のモデルなんですよ。数学が分からないと何もできないと思います」
研究開発チームが今注力しているのは、画像認識、顔認証、昨年(2022年)11月のリリース以来世界中で話題になっているOpenAIの『ChatGPT』にも応用されている自然言語処理。
すでにチームで着手している技術もあり、もりにいもAIのさらなる可能性に期待しています。
「可能性しかないと思います。Googleは『ChatGPT』の存在が検索ビジネス自体を脅かす恐れを感じて、AIチャットに尽力することになったそうです。
それに呼応してOpenAIに以前から投資していたマイクロソフトが、今年(2023年)の2月にOpenAIの次世代モデルを使用したChat『Bing』AIチャットをリリース。
Googleはそれらに真っ向から対抗するサービスをリリースする予定なんですけど、AIは間違いなく世の中を席巻してる。これほどまでに注目度が高い先端技術って他にないじゃないですか」
次回は研究開発チームが取り組んでいる、顔認証技術の研究についてお伝えします。
※記載の所属・業務内容は、取材時点のものです。
2023年4月より、プライサーではWebディレクターをプロダクトコンサルタントに名称変更しています。