愛媛県松山市・東京都・キルギス共和国ビシュケクに拠点を置く株式会社プライサーは、Webシステム/Webサービスという「モノづくり」を通して社会に貢献することを目指しています。代表・石津の口癖でもある「ダメでもいいからやってみよう」の精神はスタッフ一人一人にも受け継がれ、最新のIT技術で2030年以降も持続可能な取り組みに挑んでいます。
キルギスの現地法人プライサービシュケクのCEOこまじろうは言います。
「途上国であるキルギスはSDGsが目指すゴールの大半を必要としています」
医療体制はもともと脆弱で、COVID-19の感染拡大時は医療崩壊の瀬戸際にまで追い込まれていました。プライサーは初めてのクラウドファンディングに取り組み、おかげさまで防護服・マスク・グローブをキルギスに送り届けることができました。
この取り組みの詳細は下記ページでご覧いただけます。
https://www.pricer.co.jp/crowdfunding/
SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」と目標10「人や国の不平等をなくそう」に該当します。
昨年、プライサービシュケクは3つのアワードを受賞しました。
1. Social contribution of the year=今年の社会貢献:HTP(キルギスハイテクパーク)
2. The best contribution to IT=ITへの最高の貢献:KSSDA(キルギスIT協会)
3. The best contribution to IT=ITへの最高の貢献:デジタル開発省
これらは日本スタッフとの共同作業で培ったプライサービシュケクスタッフの技術力の高さと勤勉さの証であり、私たちも誇りに思っています。目標9「産業と技術革新の基盤を作ろう」に貢献しており、現地での雇用を促進していることから目標8「働きがいも経済成長も」につながります。
2019年4月1日から年5日の有給休暇の取得義務化が始まり、総務チームの奮闘のかいあって2020年度は全スタッフが達成することができました。ただし、有休取得に至るまでは所定の書式をPDF化して送付、総務は印刷したデータをファイリングするという少々手間のかかるものでした。そこで本年1月から有給休暇管理ソフト『有休ノート』を導入しました。
入力方法も簡略化され、申請にかかる時間はわずか数十秒。データはクラウドに保存されるためファイリングする必要もなくなりました。双方の手間も省けることで生産性が向上し、目標8「働きがいも経済成長も」につながります。ペーパーレス化を進めることで紙の製造時に発生するCO2を削減でき、目標13「気候変動に具体的な対策を」や、紙の原料である木材の使用量も減らせるので目標15「緑の豊かさも守ろう」に貢献できます。
ここで紹介する取り組みは2015年以前から僕が日常的に行っていることで、実はSDGsに当てはまるものです。なんと、知らず知らずのうちにSDGsの目標達成に貢献していたのです。しかもそれらは2030年までという暫定的なものではなく、自分が生きている間は継続可能なものばかり。いろんな解釈ができるとは思いますが、ほんの一例を紹介いたします。
出勤の際は沖縄のさんぴん茶を入れたマイボトルを持参しています。繰り返し使用することでペットボトルの使用が減れば脱プラスチックにもつながり、SDGs目標12『つくる責任 つかう責任』を果たすことになります。
マイボトルは食洗機に対応したもので、食洗機メーカーによれば使用水量は手洗いの約1/9になるそうです。節水すると水の供給や処理の際に発生する二酸化炭素の発生量を大幅に抑えることができます。こちらはSDGs目標13『気候変動に具体的な対策を』の実践につながります。
レジ袋有料化はプラスチックゴミの削減を目的にしています。僕はよく堀江海岸でウォーキングしているのですが、美しい砂浜に散乱するプラスチックゴミの多さにはあきれます。しかも同じような光景を観光客が数多く訪れる南の島でも目の当たりにしました。
プラスチックの原料は石油や天然ガスです。それらを生産する際に発生する二酸化炭素は地球温暖化の原因の一つとも言われており、プラスチックゴミの削減は目標13「気候変動に具体的な対策を」に相当しています。
魚のおなかを開けてみたらビニールがびっしりというニュースを見たことないですか? プラスチックゴミをエサと間違えて食べて命を落とすことは珍しくなく、同じことが陸の生物にも当てはまることから、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」につながります。また、プラスチックを食べた魚介類をうっかり口にしたら人体に悪影響が出る可能性もあるわけで、目標3「全ての人に健康と福祉を」を。さらに陸の生物においても同じことが言えるので目標15「陸の豊かさも守ろう」です。ただ、これらはほんの一例で、もっとたくさんの目標に貢献していると思われます。
企業の取り組みの多くは、それ相応の資金と労力が必要です。でも、個人レベルでできることはいくらでもあります。
国際連合広報センターのWebサイト『持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド(改訂版)』にも「レベル1:ソファに寝たままできること」をはじめとして、とてもわかりやすく紹介されています。
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/24082/
ほら、今からでも行動に移せそうなものばかりだとは思いませんか? 冒頭でも触れたように、日常の何気ない行動を継続することで、目標の達成に貢献できるのです。
ところで、プライサーのスタッフにはどれくらいSDGsが浸透しているのでしょうか? 「名前は知ってるけど意味は知らない」という人もいれば、「ウチは家族でSDGsやってますよ」という人もいると思われます。次回は海外を含むスタッフ全員にアンケートを取り、周知してもらうための施策の提案や、すでに行動に移している人たちのお話をお届けします。