Loading

エンターテイメント

松山自動車道の一部区間は制限速度100km!?

はじめに

海がある山があるぅ~♪
起伏に富んだ地形が連続する『松山自動車道』は、ビジネスやレジャーの移動に欠かせない存在となっています。
でも、知っていましたか?松山自動車道の一部区間の制限速度が100km/hだってことを。
「100って書いとる標識なんて見たことないし、南予行くときはほぼ片側一車線やから流れに合わせるだけやね」という方もいらっしゃるかもしれません。実際に社内でアンケートを取った結果、ほぼ100%のスタッフがこの事実を知りませんでした。そこでこの機会に、普段みなさんがなにげなく走っている松山自動車道のあれこれをご紹介します。
 

松山自動車道とは


松山自動車道は四国中央市「三島川之江ジャンクション(以下JCT)」から宇和島市「津島岩松インターチェンジ(以下IC)」まで、愛媛の10市町にまたがる高速道路でまたの名を『松山道』とも。1985年四国で初めて三島川之江ICから土居ICまでの11kmが開通したのを機に整備が進められ、2021年5月現在で全長は182.9kmと、東京から静岡、あるいは大阪から名古屋と同じくらいの距離に相当します。

NEXCO西日本による2020年度の交通量は以下のとおりです。

▲松山自動車道における区間ごとの利用台数(NEXCO西日本調べ)

年間で600万台ほどの利用があり、1日に換算すると17,000台ほどが利用していることになります。松山自動車道は渋滞がほとんどないので、思っていたよりも利用台数が多いなという印象です。
また、四国4県を8の字で結ぶ「四国8の字ネットワーク」の一端を担う道でもあり、現在も愛南町「内海IC(仮称)」開通に向けて工事が進んでいます。


制限速度は100㎞/h。ただし、一部区間のみ!?



制限速度は道路の線形等から、安全に走行できる速度を公安委員会(警察庁)が決定しています。速度制限表示のない一般道における普通車の制限速度が60㎞/hであるのと同様に、速度制限表示のない高速道路の制限速度は法定速度である100㎞/hとなります。
松山自動車道のうち、「松山IC⇄川内IC」区間の制限速度は4⾞線に拡幅された平成16年3月から安全に走行できる道路であると認められ、法定速度である100km/hに変更されました。「いよ⻄条IC⇄川之江JCT」区間は開通時から条件を満たしていたため、100km/hの制限速度となっています。

なお、上記区間以外は、安心に走行できる速度を公安委員会(警察庁)が決定しており、速度標識には「80」や「50」などの表示が行われています。


▲川之江JCTからいよ西条ICまでの速度標識。表示が消えている場合は「定められた速度制限がない」=「法定速度である100km/hで走行可能」であることを意味している


▲川内ICから松山ICまでの下り区間、松山IC直前に設置されている速度標識。
 100km/h制限ではない区間はこのように速度表示がされている


速度標識の謎

LEDを用いた可変式速度制限標識の下に→や←の矢印があるのをご存じですか?
これは駐車禁止の道路標識などに使われているものと同じ意味があり、始まりと終わりを表しています。


▲始まりの標識(→)


▲終わりの標識(←)

運転中にどちらかわからなくなった場合は「左右」という2文字を思い出して、左から右までの区間が対象だと覚えておくと良いでしょう。
 

100km/hと80km/hで走った場合の所要時間の差は?

では、速度制限100km/hの区間を100km/hで走行した場合と、80km/hで走行した場合だと、どれくらい所要時間が変わってくるのでしょうか。
表にまとめてみました。

▲松山自動車道の区間を80km/hと100km/hで走行した場合の所要時間の差(NEXCO西日本調べ)

川内ICから松山ICまで走った場合、一台あたり2分の所要時間の差がでてきます。
たかが2分ですが、されど2分です。1年間に利用するすべての車がこの速度で走行したと考えてみると...

2分×5,642,267台=約1,880時間が年間の所要時間の差となります。
極端な話をすると、日本の社会全体でこれだけの時間がロスしていると考えることもできます。
「時は金なり」と言う言葉がありますが、100km/h制限だということを多くの人に知ってもらえればこの時間のロスも抑えることができるのかもしれません。

ただし、最も大事なのは安全運転を心がけることです。制限速度内で安全に走行するのは当たり前として、天気や交通状況によっては100km/h区間でも安全な速度まで落とす必要があります。一番大事なのは、はやる気持ちを抑える心のブレーキかもしれませんね。
 

備えあれば憂いなし

松山自動車道は高速域で自動車が通行しているため、一般道では予想もつかないトラブルが起きることもあります。筆者はタイヤのバーストや、何の変哲もない直線部分でスピンしている車に遭遇したことがあります。一度、トラブルで自動車を停めた際は、真横を走る他車のスピードに恐怖すら感じました。その時は車載の発煙筒を炊いたのですが、いかんせん時間が限られてしまいます。もしもの場合に備えて、タイヤの空気圧や溝の確認を怠らないようにするのはもちろん、路肩に停止する際に必要な三角表示板は必ず携行しなければなりません。高速道路本線の1㎞おきに設置されている非常電話は受話器を取るだけで道路管理センターにつながる仕組みになっているので、事故や故障の際は活用するようにしましょう。


最後に

一部区間の制限速度は100km/hである松山自動車道を安全かつ迅速に走行するには、事前にどれだけ情報を得られるかも大事なことの一つです。西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社が運営するアプリ『アイハイウェイ西日本』には、規制・渋滞・通行止め、大雨・雷情報などがリアルタイムで更新されています。出発時間や走行ルート、休憩などの走行計画にも役立つ機能満載なので、ぜひ使ってみてください。

アイハイウェイ交通情報(アプリのご紹介ページ)
https://ihighway.jp/pcsite/top/load/static/app/index.html


▲アイハイウェイ交通情報サイト(PC)。スマートフォンアプリ版も利用できる


--
※本記事はNEXCO西日本、愛媛県高速道路事務所、愛媛県警にお話を伺った内容をもとに制作しています(敬称略)

引用元
・「愛媛県警察 / 交通部」(愛媛県警)
(https://www.police.pref.ehime.jp/section/koutsuubu.html)をもとに株式会社プライサー作成

・「交通規制の目的、基準等」(警察庁)
(https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/kisei/mokuteki/mokuteki.html)をもとに株式会社プライサー作成

どいて!おばけ!