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コーポレート

キルギス共和国在住の日本人が語る、医療の現状と愛すべき人たちの素顔

↑民族衣装をまとった人たちと。 前列一番右が朝山さん
 

 

はじめに

以前お伝えした『プライサーは遠くて近い国 キルギスの医療従事者を全力でサポートします』の実現に向かって、私たちは動き出そうとしています。

プライサーがキルギス共和国(以下、キルギス)を支援する理由に、現地法人プライサービシュケクの存在があるのは揺るぎない事実。

唯一の日本人であるCEO小松は国民性や習慣の違いに戸惑いつつも、今や「第二の故郷」と言い切るくらい自然あふれる同国を、温和で勤勉な人々を愛しています。

 

キルギスの在留邦人数は約150名前後で、なかにはすっかり虜になった人も。

今回、ご紹介する首都ビシュケク在住の朝山琴美さんもその一人で、2016年から現地の方と旅行会社『NH Tabi Company(キルギス現地旅行会社)』(http://www.nhtabi.com/)を共同経営されています。

横浜出身の彼女が、そこまでキルギスに惹かれる理由は何なのでしょう? ご本人の言葉を通して、キルギスの人たちの愛すべき人柄が伝わればと思います。

 


旅行会社設立の理由

↑遊牧と草原の国ならではの光景


朝山さんは日本の旅行会社での勤務を経て、「自分がやりたい職種の赴任先がたまたまキルギスだった」という不思議な縁で青年海外協力隊の一員として同国へ。


数年間の観光ボランティアを通して人や自然に触れた彼女の脳裏をよぎったのは、途上国への「地元の人が観光業に参加できていない、途上国を支援する旅行業をしたい」という想い。

それを実現するべく先述した旅行会社を立ち上げ、豊富な知識と語学力を活かして日本人観光客やビジネスマンのお世話をしています。YouTubeに上げている自社のPR動画『~無限の可能性を秘める国~ユートピアキルギス』でも「こちらでは一度も孤独を感じたことがない」と、キルギスの国民性について語っておられます。

 

「こっちの人たちって“今困ってるんだよね”と言うと、ちょっとお節介な感じで『今から家に向かうから』とか。“ちょっと風邪ひいたんだけど”と言うと『今から薬を持って行くから』とか。そんな感じですぐ手を差し伸べてくれるんですよ。キルギスの人たちの人柄に、自分はいつも助けられているというのを感じながら生きてるという意味で、孤独を感じたことがないと言ったんですね」

 


キルギスの人たちのちょうどいいお節介

↑旅行会社のスタッフとの会食風景
 

目の前で困っている人がいれば放っておけないキルギスの人たちのやさしさは、朝山さんいわく「ちょうどいいお節介」。先に挙げた動画では「人も自然も豊か」とも語っておられます。

 

「キルギスの人たちの現金収入は少ないんですけど、豊かに暮らしてるんですよ。贅沢をするではなくて、食べ物には困らないとか、相互扶助でなんとか社会が成り立っているところで言うと、すごい豊かな気持ちを持って暮らしている印象がありますね」

 

日本とキルギスの架け橋として活動してきた朝山さんは、せめてもの恩返しにと『キルギス チャリティーオンラインディナーショー』を開催。

新型コロナウィルスで登校できなくなった小中高生向けのオンライン講座を行うなど、ボランティア活動にも積極的です。

 


新型コロナウィルスに感染した朝山さんの体験談からうかがえる医療崩壊

 ↑今回はZoomで取材しました
 

新型コロナウィルスは朝山さんの身にも容赦なく襲いかかり、6月末から約1カ月にも及ぶ闘病生活を余儀なくされました。今ではすこぶる元気なのですが、発症後1週間の出来事はよく思い出せないそうです。

 

「身体がすごく痛くて、頭痛もアタマを殴られてるような感じだったり。一番は意識がもうろうとした感じが続いて、まったく生きた心地がしなかったんですね(笑)。コロナって怖いから自分で調べると、いろんな情報があり過ぎるんですよ。何を信じていいかわからなくて、ちゃんと明日生きられるかというのはありましたね」

 

朝山さんが発症した当時は、キルギス国内で新型コロナウィルスがピークを迎えようとしており、医者の往診もままならず、かつて使用していた公共施設にベッドを置いて感染者を治療するありさまでした。医療従事者の数も足らず、医療の勉強をしている学生たちのボランティアでどうにかつないでいるような状況で、PCR検査ですら受けられなくなりました。「救急車も普段は無料で来てくれるんですけど、ホントに息ができなくなるまでは呼ばないようにと言われていました」という言葉からは、当時の切迫した様子が伝わってきます。

 

朝山さんは運良くPCR検査を受けることができましたが、検査機関の衛生状況は良いとは言えず、看護師はマスクをしていても、私服の上に白衣を羽織っているだけ。
「私がそこでくしゃみをしようものならば彼女の顔にも飛ぶし、そこから感染することもあるんじゃないかなと心配になりました」と懸念するように、医療従事者を取り巻く環境は厳しいものがあります。


キルギスに息づいている助け合いの精神

  闘病中の朝山さんを支えてくれたのは同僚や現地の友人。今の日本国民が忘れかけている、助け合いの精神がキルギスの人たちにはしっかりと息づいているのです。
 

「新型コロナウィルスが蔓延した時も、国民が一致団結していろんなところでボランティア活動をやっていて、毎日何百食もごはんを作って医療従事者に提供する方もたくさんいらっしゃったんですね。ホントに人を助けるために努力を惜しまない、自分の時間を使うことを惜しまない方たちなのでぜひ気にかけてください。今後、キルギスに注目していただければと思います」

 


【プライサーはクラウドファンディングに挑戦します】

一時期に比べると平穏を取り戻したとはいえ、新型コロナウィルスの脅威はまだ終わったわけではありません。

外務省のホームページにも「医療水準は首都ビシュケクでも劣悪」と記載されており、地方に行けば行くほどその度合いは増していきます。

そこでプライサーは考えました。クラウドファンディング『READYFOR』を通して、キルギスの医療従事者をサポートできないかと。


それを形にするべく、私たちは今まさに動き始めます。

 
【READYFORプロジェクトページ】

「防護服を医療従事者に」キルギス共和国のイシク・クル州へ届けたい!

https://readyfor.jp/projects/kgsp

12月14日(月)10時にプロジェクト公開予定となっております。

当社としても全力で取り組んで参りますので、

皆様、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

どいて!おばけ!